タイ政府は9月15日、国内消費を下支えする消費刺激策「タイ・チュアイ・タイ・プラス」について、実施期間を2カ月延長する方向で検討に入った。首相府でスパチー副首相兼商務相が明らかにした。
この背景にあるのは、ホルムズ海峡の航行をめぐる緊張が再び高まり、原油価格が上昇傾向にあることから、国内景気への悪影響が懸念されている点だ。アヌティン首相は国内経済の厳しさを踏まえ、財務相を兼ねるエクニティ副首相に対し、同対策の継続を検討するよう指示したという。
「タイ・チュアイ・タイ・プラス」は、対象となる商品購入額の一部を政府が補助する仕組みで、これまでも個人消費のてこ入れ策として実施されてきた。ただ、1人当たり月1000バーツの給付額を今後も維持するかどうかや、財源の具体的な手当て方法については、今後エクニティ氏が詳細を詰めるとした。2カ月分の財源をどう捻出するかが当面の焦点となる。スパチー氏はまた、国民の生活支援策を「タイ・チュアイ・タイ・プラス」のみに頼るつもりはないとも強調。年末を待たずに新たな対策を打ち出す考えも示しており、政府内では今回のエネルギー価格高騰が前回以上に深刻な影響を及ぼしかねないとの見方も出ている。原油高は輸送コストや原材料費の上昇を通じて、物価全体を押し上げる要因となりやすい。物価上昇と燃料コスト増は、タイで事業を営む日系企業の調達コストや現地従業員の生活コストにも直結する問題であり、消費マインドの冷え込みが長引けば内需関連ビジネスへの影響も避けられない。
