【IT】タイ通信公社NT、通信衛星タイコム4号の運用3カ月延長を今月中に最終判断
広告

国営通信会社ナショナル・テレコム(NT)が、通信衛星「タイコム4号」の運用を3カ月延長する案について今月中に結論を下す見通しとなった。タイコム4号は「iPSTAR」の名でも知られる高速通信衛星で、タイコム社が保有していた衛星事業免許が2021年9月に失効した後、NTがその運用を引き継いでいる。
タイコム社とインドの国営企業が共同で提案した延長案は、NTが設定した9月の運用終了予定日を先送りするよう求める内容。NT側は提案を今月中に結論を出す方針だが、衛星自体の老朽化に加え、監督官庁である国家放送通信委員会(NBTC)の意思決定が滞っている状況もあり、意思決定は紆余曲折を伴いそうだ。ただ、NTのサンチャパン・フワナンダナ社長は、延長案の技術的な妥当性や安全性を慎重に見極めたうえで結論を出す考えを示す。
NTはすでに今年6月30日、タイコム4号を使ったインターネット接続サービスを終了しており、衛星そのものの運用終了時期についても検討を重ねてきた経緯がある。NBTCをめぐっては委員の空席などから複数の通信関連案件で審議が停滞しており、衛星の廃止時期をめぐる決定にも影響を与えている。
タイコム4号をめぐっては、これまでも運用終了時期が複数回にわたり先送りされてきた経緯がある。今回の3カ月延長案が認められれば、後継衛星への移行準備やユーザー向けの周知期間を確保できる利点がある一方、老朽化が進む衛星を稼働させ続けることへの安全面の懸念も根強く残る。衛星回線を利用する遠隔地の通信網整備や、代替の衛星調達計画にも波及しうるテーマであり、NTと規制当局の今後の対応が注目される。
