【経済】エクニティ副首相が赤沢経産相と会談 自動車投資拡大とバイオ燃料分野で協力

副首相を兼ねるエクニティ財務相は9月22日、来訪した赤沢亮正経済産業相とバンコクの財務省で会談した。日系企業による自動車産業への追加投資を促すことや、産業廃棄物の処理、クリーンエネルギーの分野で協力を深めることで意見を交換した。
会談にはワラウット工業相、エカナット・エネルギー相のほか、タイ投資委員会(BOI)のナリット事務局長らも同席した。エクニティ氏は、日本は長年タイに投資を続けてきた重要なパートナーだと強調。多くの議題について、分野ごとに担当を決めて協力を具体的な成果につなげる考えを示した。
産業廃棄物の処理では、この分野に強みを持つ日本の知見や経験をタイに取り入れる。担当はワラウット工業相が務める。エネルギー分野では、エカナット・エネルギー相が日本との協力を進める。サトウキビやキャッサバ、パーム油といったタイの農産物からつくるエタノールやバイオディーゼルを使える車両の技術で日本側が支援する方針だ。
今回の会談の背景には、日系企業がタイから生産拠点を移すのではないかとの危機意識がある。アヌティン首相は21日、東京での会合で、日本の大使がこうした報道を否定したと説明したが、実際、BOIによると、日系企業による投資申請は2026年上半期に123件、約328億バーツに上っている。バンコク日本人商工会議所の調査でも、23%の企業が2026年に投資を増やす計画であることが判明している。投資内容としては、新工場立ち上げよりも、既存工場の設備更新や効率化に投資を振り向ける企業が多い。
一方、日本側はEVに限らず、ハイブリッド車やバイオ燃料車を含む幅広い技術での脱炭素を掲げてきた。タイの農産物を生かすバイオ燃料との組み合わせは、日系自動車メーカーの強みを生かす道にもなる。今後、両国がどんな具体策を打ち出すかに注目が集まりそうだ。
