【経済】タイ国際航空がCEO後任を選考、社内候補7人に加え外部トップにも打診
タイ国際航空(THAI)が新しい最高経営責任者(CEO)の選考を急いでいる。取締役会は10月2日、41年にわたり勤めてきた生え抜きのチャイ・イアムシリCEOの職務を一時停止し、スムリット氏を代行に充てた。ネーション紙によると、社内で応募した7人が候補として残っている。
職務停止の理由は2つ挙げられている。1つは、9月下旬の洪水の際の危機対応の遅れだ。スワンナプーム空港では約1万5000個の手荷物が処理を待つ状態となり、貨物も滞って会社の評判を著しく傷つけた。もう1つは機内用ワインの調達をめぐる疑惑。財務省は、1本1000バーツを超えるワインを86万本購入した件に不正の疑いがあると指摘する。チャイ氏は疑惑を否定し、自身の解任について明確な理由を示されていないと反論しているが、同社はまず危機対応について事実関係の調査に乗り出した。
候補の7人には、チャイ氏本人のほか、技術部門トップのチューットパン氏、航空事業部門トップのワランカナー氏、運航部門トップのチャワン氏が含まれる。このほか、商業部門の元トップ3人も名を連ねた。応募は8件あったが、外部からの1人は条件を満たさず対象外となった。
同社は、応募者を審査する委員会とは別に、外部の人材に直接声をかける委員会も設けている。こちらのルートでは、石油大手バンチャック・コーポレーションのチャイワット社長に打診したと報じられた。チャイ氏とチャイワット氏の任期は、いずれも2027年1月31日に切れる。
タイ国際航空は長期の経営再建を経て株式の売買を再開し、2025年には売上高およそ1900億バーツ、利益およそ300億バーツを確保した。ただ、経営陣の空白が長引けば運航や顧客サービスに響きかねない。日タイ路線の主要な担い手だけに、出張や航空貨物を利用する日系企業にとっても行方が気になるところだ。
