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【経済】タイ大洪水で企業が非常時計画を発動、中銀は中小企業と家計の債務悪化を警戒

9月下旬から続く大洪水を受け、タイの企業が生産や販売の計画を大きく見直している。被害は中部と東部、バンコク西部のチャオプラヤ川下流域に広がり、ダムの放流と雨量は10月中旬まで増える見通しだ。不動産業界からは2011年の大洪水より深刻との声も上がる。

中央銀行(BOT)のチャヤワディ報道官は、最も打撃を受けているのはサービス業だと指摘する。物流や小売・卸売が止まり、一部の建設現場も休止。家の修理のために借金をする人が増えれば、家計の債務が膨らむおそれがあると指摘した。

特に心配なのは、もともと体力の弱い家計と中小企業だ。タイの中小企業は328万社にのぼり、雇用全体の約69%にあたる1360万人を抱え、国内総生産(GDP)の約35%にあたる1兆7300億バーツを生み出す。ただ、銀行の融資審査で断られる割合は6〜7割に達する。

製造業では、自動車や二輪車、部品のメーカーが、従業員の通勤難や部品の輸送の滞りで生産ラインを止めた。インスタント麺「ママー」のタイ・プレジデント・フーズは、品不足を防ぐため工場をフル稼働させている。流通大手サハパット・ピブーンも、12時間ごとに道路状況を確かめる体制を敷いた。消費者の買いだめで、スーパー向けの注文は増えているという。

タイ商工会議所のウィシット副会頭は、工場が浸水していなくても、原料の到着の遅れや従業員の欠勤で注文に応えられない企業が出ていると警告。取引先が注文を他国に移せば、影響は2027年まで尾を引きかねないという。

住宅開発のカンダ・プロパティーのイッサラ会長は、10〜12月期は購買意欲が鈍り、新規の住宅プロジェクトの発売が2〜3割減ると予測。人気遊園地のサイアム・パーク・シティは被害額を5億バーツ以上と見積もり、最低でも半年の休業を決めている。年末商戦を前に、内需への逆風が強まりそうだ。

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