【社会】タイ洪水 31都県353万人に被害 首相が豪雨の再来に備え対策を指示
広告

タイのアヌティン首相は、国家防災本部の会議で、5日以降は南部で雨が強まる見通しとして、各県知事に避難所の食料や寝具、清潔なトイレなどを整えるよう求めた。避難所は単なる寝場所ではなく、住民が安心して身を寄せられる場所にすべきだと強調している。
防災局のニラット局長によると、洪水はバンコクを含む31都県に広がり、124万5581世帯、353万5206人が被害を受けている。北部から流れてくる水と中部にたまった水が重なったことが主な原因だ
ダムの状況も予断を許さない。王室灌漑局によると、チャオプラヤ川流域の主要ダムは10月2日時点で全体の貯水率が74%で、まだ65億7500万立方メートル分の空きがある。ただ、パーサック・チョンラシット・ダムは貯水率が110%に達しており、もう水を受け入れられない状態。放流の増加でアユタヤ県のパーサック川沿いでは水位が1〜1.5メートル上がるおそれがある。チャオプラヤ・ダムも毎秒2500立方メートルを放流しており、同局は川沿いの11都県に警戒を呼びかけた。堤防の外では水位が40〜70センチ上がる見込みだ。
一方、明るい材料もある。ランシット大学気候変動・災害センターのセーリー所長は、今後10日間は中部とバンコク周辺で大雨の恐れは小さいとの見方を示す。北部からの水はナコンサワン県で既にピークを越えたが、流量は2011年の大洪水の57%に留まる。
ただ、ナコンサワン県で流量が毎秒3000立方メートルを超えれば、下流への影響が深刻になる。工場や駐在員の住まいが川沿いにある日系企業は、引き続き水位の動きを細かく見守る必要がありそうだ。
