【IT】洪水下のタイで音声通話が急増、最大632%増 Trueが通信データを分析
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タイの通信大手トゥルー・コーポレーションは、9月下旬の大洪水の期間に自社の通信網で起きた利用状況の変化を分析し、結果を公表した。対象は5G回線「TRUE 5G」と固定回線「True Online」。災害時には、昔ながらの音声通話が改めて重要になったことが分かった。
9月26日の音声通話量を前の週と比べると、パトゥムタニ県で60%、バンコクとサムットプラカン県で58%、ノンタブリ県で51%増えた。浸水が深刻だった地域ではさらに目立つ。バンコク東部の住宅団地「ケーハ・ロムクラオ」では222%増。午前9〜10時の最も多い時間帯に限ると632%増に達した。家族の安否確認や、救助の要請に電話が使われたとみられる。文字のやり取りよりも、すぐに声でつながる手段が選ばれた形だ。
モバイルデータでは「アップロード」の伸びが際立った。9月25〜26日の平均で、同団地のアップロード量は61%増と、ダウンロードの4%増を大きく上回った。被災した住民が現場の様子を撮影し、発信していたようだ。
アプリ別ではLINEが22%増と最も伸び、メッセンジャー、フェイスブックがこれに続く。家庭用インターネットも、東部で平均8%、トラート県では21%増えている。一方、被害の少なかった北部はほぼ横ばいだった。浸水した地域ほど、家にこもってネットに頼る時間が長かったことを示す結果だ。
同社は2023年に通信大手DTACと合併し、国内最大級の通信会社となった。今回のデータは、非常時の需要に合わせた通信網の運用に生かすという。基地局の増強や停電への備えなど、災害に強い通信網づくりが急がれる。日系企業にとっても、災害時に従業員とどう連絡を取るかを見直すきっかけになりそうだ。
