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【経済】9月のインフレ率2.82%に加速 燃料が6割超を押し上げ、通年予想を1.8〜2.2%に

タイ商務省貿易政策戦略局(TPSO)は6日、2026年9月の消費者物価指数(CPI)の上昇率を前年同月比2.82%と発表した。8月の2.53%から加速した。CPIとは、家計が買う商品やサービスの値段の動きを示す指標。中東情勢の緊張が続き、国内の燃料価格が前年より約2割高い水準にあることが主な理由だ。

上昇率2.82%のうち、燃料が1.85ポイント、調理済み食品が0.65ポイントを押し上げた。加工食品は生産コストの上昇で値上がりし、鶏卵、鶏肉、生鮮野菜といった生鮮食品も価格が上昇。品目別では、米、鶏卵、鶏肉、豚肉が上がった一方、キュウリ、パパイヤ、ケール、オイスターソースは下がった。食品以外では、燃料、家賃、海外旅行費が押し上げ、電気料金などは下落した。1〜9月の平均上昇率は1.54%だった。

注目すべきは、値動きの大きい生鮮食品とエネルギーを除いた「コアインフレ率」が1.50%にとどまっている点だ。全体の上昇率との差は大きく、今回の物価上昇が、需要の過熱によるものではなく、燃料費などのコスト増が押し上げる「コストプッシュ型」であることが分かる。

なお、世界139カ国・地域と比べると、タイの上昇率は39番目に高かった。ASEAN(東南アジア諸国連合)では、ブルネイ、マレーシア、シンガポールより高く、インドネシア、カンボジア、ベトナム、フィリピン、ラオスより低い数字となる。

TPSOは、2026年の通年予想を従来の1.5〜2.5%から1.8〜2.2%に絞り込んだ。ただ、中心値の2.0%は変えていない。1〜9月の平均が1.54%であることから逆算すると、この予想は10〜12月の上昇率を平均でおよそ2.6〜4.2%と見込んでいることになり、年末にかけて物価の伸びが一段と高まる想定だ。上昇要因としては、地政学リスクによる燃料高、コスト高の食品への波及、交通費、天候による農産物への影響、菜食祭(ギンジェー)による野菜需要を挙げた。これに対し、電気料金と日用品の値下がりは押し下げ要因となる。

さらに、洪水の影響も試算。2011年の大洪水を分析すると、洪水の最中に物価が大きく上がることはなく、その後は住宅の修繕費の負担や収入の減少で、実際の消費支出が大きく落ち込み、物価を押し下げた。今回は、パトゥムタニ、ノンタブリ、ロッブリ、アユタヤ、カンチャナブリ、ラチャブリ、ナコンラチャシマの野菜産地が被害を受けたものの、全体の上昇率の押し上げは約0.1ポイントにとどまる見通しだ。

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