【環境】タイ政府、住宅用太陽光に500億バーツ 100万世帯に5万バーツ補助へ

タイ財務省は2026年10月19日、非常時の借入に関する法律に基づく融資の審査委員会が、住宅向け太陽光発電事業に500億バーツを承認したと明らかにした。全国100万世帯に、設備の設置費として1世帯あたり5万バーツを補助する。財源は、4000億バーツの借入枠のうち、エネルギー転換にあてる2000億バーツの一部だ。
事業を担当する内務省が、10月26日の閣議に提出する見通しだ。野党による内閣不信任案の審議が27日から始まるため、閣議の日程を前倒しする。参加者の登録は、11月1日に始まる見込み。登録の開始に向け、準備を急ぐ事業者も増えそうだ。
対象は、すでに電気メーターがある建物。設備の容量は5〜10キロワットで、屋根置き、地上設置、水上設置のいずれも認める。設備の容量に幅があるため、屋根の広さや電気の使い方に合わせて選べる。電力会社は、5キロワットまでの余剰電力を1ユニット(1キロワット時)あたり2.20バーツで買い取る。契約期間は約20年。売った電気と使った電気を差し引いて精算する「ネットビリング」方式を採る。太陽光発電は、日中につくった電気を自宅で使えば、電力会社から買う量を減らせる。
補助金で足りない分は、政府系の金融機関3行が、年2.5%、約7年の低利で融資する。売電収入を、ローンの返済に直接回す仕組みも用意する。毎月の電気代が3000〜4000バーツ以上の世帯なら、すぐに節約効果が出るとみている。電気代が低い世帯や農家も、売電による副収入を目的に参加できる。政府は、家庭の電気代の負担を軽くしつつ、再生可能エネルギーの比率を高めたい考えだ。
この制度は、太陽光パネルやインバーター(直流を交流に変える装置)、施工業者の需要を押し上げる可能性がある。ただ、補助額の上限や対象機器の条件など、詳細は閣議の決定を待つ必要がある。
