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【経済】NESDC「原油高は長期化も」、バーツ安で輸入負担増、経常収支に警戒感

タイ国家経済社会開発評議会(NESDC)のダヌチャー事務局長は、原油価格の高止まりが長引く恐れがあると警告した。タイの英字メディア『The Nation』が10月28日に報じた。中東での戦闘が収まらず、石油施設の被害も大きいことから、国際価格が高い水準で続くか、さらに上がる可能性もあるという。

事務局長によると、国際石油大手との意見交換では、中東の生産施設の損傷は公表されている以上に深刻だったという。部品の調達や輸送が難しく、修理には時間がかかるため、港の再開やホルムズ海峡の混乱解消だけでは、供給は元に戻らないとの見方だ。戦闘が長引けば、原油高が「ニューノーマル」になりかねないと指摘する。

タイ経済への影響では、物価と経常収支を挙げた。原油高はすでに消費者物価指数(CPI)に表れている。それでも事務局長は、物価上昇率は中央銀行の目標範囲(1〜3%)に収まるが、より注意が必要なのは経常収支との見方を示す。バーツ安で輸入原油が割高になっており、四半期ベースで経常赤字となった後だけに、エネルギーの輸入負担がさらに重くなるおそれがあるという。

一方で、9月の輸入が前年同月比で約5割増えた点については、四半期ごとの品目別で見るべきだと指摘。機械や生産設備の輸入は投資の拡大につながり、将来の生産と輸出を支えるからだ。民間消費は3.7%前後の伸びを保っており、内需は底堅いとした。

これに対し、経済学者のプライポン元タマサート大学経済学部長は、やや楽観的な見通しを示す。中東とロシア・ウクライナの緊張が和らげば、原油は1〜2カ月で1バレル90ドル、最もよいシナリオでは60〜70ドルまで下がり得るという。

原油の行方は、タイに生産拠点を置く日系企業の物流費やエネルギーコストを大きく左右する。為替と合わせて、引き続き注視が欠かせない。

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