【商業】タイのネット通販3社が手数料を6カ月引き下げ 出店者の負担が19億バーツ減

タイ商務省は10月28日、大手ネット通販3社が出店者から徴収する販売手数料(GP)を引き下げることで合意したと発表した。ショッピー、TikTokショップ、ラザダの3社が、2026年12月1日から2027年5月31日までの少なくとも6カ月、GPを引き下げ、2026年1月1日時点の水準に戻す。出店者の負担は計約19億3000万バーツ軽くなる見込みだ。
手数料は商品の種類や出店形態で異なる。ショッピーは最大19.26%から13.91%へ、TikTokショップは最大21.94%から17.66%へ、ラザダは最大17.50%から11.60%へ下がる。ただし、対象は必須の販売手数料に限られ、その他のサービス料は含まれない。
引き下げの背景には、相次ぐ値上げがある。ショッピーは2022年以降に10回、ラザダは7回の手数料引き上げを実施し、一部の品目では上げ幅が400%前後に到達。中小の出店者からは、利益が圧迫されるとの声が強まっていた。
取引競争委員会(TCC)も8月、取引競争法に基づき、2027年2月までの6カ月間は手数料の引き上げを停止するよう命じ、各社に料金体系の提出を求めている。配車アプリも4〜8月に手数料を引き上げており、当局が監視中。次の焦点は料理宅配アプリになるとみられる。
スパチー副首相兼商務相は、デジタル経済の政策には競争、透明性、消費者保護、投資と技術革新への配慮が欠かせないと強調した。商務省はこの6カ月で関係者の意見を集め、長期的なルールとなる「デジタルプラットフォーム経済法案」の検討を再開する方針だ。
もっとも、期間終了後の見通しは立っていない。専門家からは、期間を1年に延ばすよう求める声が上がっている。ネット通販で販売する日系の消費財メーカーや小売業は、手数料の行方を見ながら価格戦略を練る必要がある。
