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【政治】タイ・カンボジア国境 政治的不信と軍事的緊張で閉鎖長期化か

タイとカンボジア間の国境検問所の閉鎖が、1年近くにわたり続いている。両国は外交努力を重ねているものの、政治的な不信感と軍事的緊張が根強く、国境地域の住民や企業は経済停滞の長期化に直面している。

4月には、フン・セン上院議長に近い人物とタイ当局者との間で非公式接触があったと報じられ、関係改善への期待が一時高まった。焦点となったのは比較的緊張度の低いチャンタブリー・トラート方面の検問所だったが、タイ海軍報道官は同方面を含め国境は完全に閉鎖されたままだと否定している。

一方、地域外交も打開策の一つとなっている。ASEAN議長国がマレーシアからフィリピンに交代したことを受け、フィリピンは両国間の緊張緩和に向けた仲介の意向を示した。アヌティン首相とフン・マネット・カンボジア首相、マルコス・フィリピン大統領は5月7日、ASEAN首脳会議に合わせてセブ島で会談し、停戦の定着や自制、信頼醸成措置の策定を両国外相に指示することで合意した。

アヌティン首相はこの際、重複海域を巡る覚書「MOU44」の破棄方針をフン・マネット首相に伝えた。これに対しカンボジアは、国連海洋法条約(UNCLOS)に基づく強制調停の手続きを開始しており、両国の対応の違いが改めて浮き彫りとなっている。

国境地帯では不審な爆発や威嚇射撃、カンボジア側の建設活動が相次いで報告されており、タイ第2軍管区によると4月から7月中旬までに19件の爆発が確認された。また、両国の政局や国内世論の制約も強く、国境再開の見通しは依然として立っていない。国境貿易に依存してきた企業にとって、通商の停滞は長期化している。

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