【経済】タイ証券保管機関TSD 不正アクセスで投資家約20万人分のデータが流出
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タイ証券保管機関(TSD)が運営する投資家向けポータルサイトで、不正アクセスにより約20万人分の個人情報が流出したことが分かった。タイ証券取引所(SET)の子会社であるTSDは、ソフトウエアの脆弱性を突かれたことが原因と説明している。
SETによると、これまでの調査では株式などの保有資産、取引記録、ユーザー名やパスワードといった機微情報の流出は確認されておらず、投資家に金銭的な被害は生じていないという。ただし、氏名や連絡先など個人を特定できる情報が外部に漏れた可能性があるとして、対象者への通知や監視体制の強化を進めている。TSDのピチャヤ取締役とSETのティラプン最高技術責任者は、記者会見を開いて経緯と対応状況を説明した。
タイでは近年、金融機関や政府系サービスを狙ったサイバー攻撃が相次いでおり、個人情報保護法(PDPA)に基づく報告義務や罰則の運用も強化されている。今回の事案は、資本市場のインフラを担う機関でも情報漏えいが起こり得ることを改めて示した形だ。証券口座を通じて投資を行う個人投資家の間でも、不安の声が広がっており、専門家は、金融機関のシステム更新やセキュリティ投資の重要性が一段と増していると指摘する。
タイで金融関連事業を展開する日系企業や、証券口座を保有する日本人駐在員にとっても、他人事ではない事案だ。取引先や自社の情報システムのセキュリティ体制をあらためて点検するとともに、万一の情報流出時における通知の受け取り方や対応手順をあらかじめ確認しておくことが望ましい。なお、当局は今後、再発防止に向けたシステム監査の実施状況を段階的に公表していく方針という。
