【エネルギー】タイの電力・通信規制委員会の意思決定過程見直しへ データセンター投資計画に影響も
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タイにおける電力・通信分野の規制をめぐり、体制面の課題が指摘されている。電力を所管するエネルギー規制委員会(ERC)と、放送・通信を所管する国家放送通信委員会(NBTC)のいずれについても、意思決定体制の見直しを求める声が政府内から出ているという。
背景の一つが、データセンター向けの新たな電力調達体制をめぐる動きである。タイはこれまで、発電事業者から国営電力庁(EGAT)が一括して電力を買い取り、民間の配電会社に卸す「シングルバイヤー方式」を採用してきた。しかし2024年6月に国家エネルギー政策会議(NEPC)が承認した新方針により、投資委員会(BOI)の認可を受けたデータセンターが、再生可能エネルギー発電事業者と直接契約する「ダイレクトPPA(電力購入契約)」制度の導入が進められている。ERCは2025年10月に規則案を公表し、2026年1月には最大2000メガワット規模の試験運用が始まった。
一方、通信分野を所管するNBTCについても、規制の遅れがタイの競争力に悪影響を及ぼしているとの懸念が政府内から示されている。デジタル経済社会省のチャイチャノック大臣は、NBTCの組織改革を後押しする考えを示し、規制の遅延が経済発展やインフラ整備、国家の競争力に直接影響すると指摘した。
電力・通信いずれも、意思決定に時間がかかれば、電力開発計画(PDP)の改定やデータセンター向け電力調達契約の承認、通信インフラ関連の許認可などが停滞するおそれがある。
データセンターや半導体工場など電力多消費型の投資を検討する日系企業にとっては、電力調達契約や関連許認可の承認スピードが投資判断に直結するため、規制当局の体制動向を継続して注視することが必要だ。
