中東のホルムズ海峡で9月13日、船舶が攻撃されたとみられる事案が発生したことを受け、原油価格が改めて1バレル100米ドルを超えて上昇した。英国海事貿易活動情報機関(UKMTO)によると、正体不明の飛翔体により船舶が損傷したとの通報があったという。
同じ頃、サウジアラビアはドローン攻撃を受け、ホルムズ海峡を経由せずに原油を輸出できる代替ルートである「東西パイプライン」を一時的に閉鎖した。このパイプラインは、海峡の混乱時に日量400万から500万バレルを運ぶ重要な役割を担っており、閉鎖によって供給不安がさらに強まった。加えて、紅海とアデン湾を結ぶバベルマンデブ海峡でも、イエメンの武装組織フーシ派の動きが活発化しており、世界の原油輸送における2つの主要な航路が同時に脅かされる懸念が広がっている。
ホルムズ海峡は世界の原油輸送の要衝で、以前は世界全体の原油供給のおよそ2割がこの海峡を通っていたとされる。ブレント原油は9月11日の取引で1バレル104.61米ドル、米WTI原油も100.05米ドルで取引を終え、いずれも週間で8%を超える上昇となった。ロイター通信によると、米国のディーゼル価格も過去最高を更新したという。トランプ米大統領はイランの関与の可能性を指摘したが、犯行声明は出ておらず真相は不明だ。
原油の9割以上を輸入に頼るタイにとって、原油高が長引けばエネルギーコストの上昇を通じて経済全体に重い負担がのしかかる。イランとオマーンはホルムズ海峡の運用をめぐる枠組みで一定の理解に達したとされるが、航行再開のめどは立っていない。

