タイ不動産鑑定評価センター(AREA)が2026年に実施した調査によると、プーケット県の不動産市場は総額7050億5500万バーツに達し、タイの地方県の中で最大規模となった。ソーポン所長によると、市場に出ている住宅・宿泊施設は9万597戸にのぼるという。
2026年に新たに売り出された物件だけで見ても、プーケットの供給額は1765億3800万バーツと、チョンブリ県(1518億2200万バーツ)やラヨーン県(514億5300万バーツ)、チェンマイ県(493億300万バーツ)を上回る。新規供給戸数自体は1万3779戸とチョンブリ県、ラヨン県より少ないものの、1戸あたりの平均価格は1281万2000バーツと際立って高い水準にある。全体では9万597戸のうち7万6582戸、金額にして5277億7700万バーツ分がすでに売却済みで、売却率はおよそ85%に達しているという。
プーケットの特徴は、リゾート型のヴィラやコンドミニアムが供給戸数の52%、金額ベースでは約8割を占める点にある。ロシアや中国、欧州からの富裕層による長期滞在・投資目的の購入が需要を支えており、タイ人買い手は高級物件市場全体の15%から25%程度にとどまるとみられる。開発が最も進むタランパン郡には、空港に近い立地を生かしたリゾート型物件が集中しており、区内だけでリゾートコンドミニアム約2万4994戸、金額で2368億バーツ分を占めるという。近年はインドや中東の買い手、リモートワークの富裕層も増えつつあるとのことだ。
一方、タイ人向けの一般住宅は販売ペースがやや鈍く、外国人需要への依存度が高い市場構造が浮き彫りになっている。日系企業にとっては、駐在員向け住宅の選定や、社宅・保養施設としての物件取得を検討する際の相場観として参考になるだろう。

