【エネルギー】PTTEPがブッサボン鉱区の開発を最終決定 タイ湾で2028年ガス生産へ
タイの石油・ガス開発大手PTT探査生産(PTTEP)は9月22日、タイ湾にあるブッサボン・ガス田の開発について最終投資決定(FID)を下したと発表した。2028年にガス生産を始め、当初の生産量は日量3000万立方フィートを見込む。2030年までに日量4000万立方フィートへの引き上げを目指す。タイ経済紙クルンテープ・トゥラキットが報じた。
ブッサボン・ガス田は、PTTEPが操業するG3/65鉱区の中にある。鉱区面積は約1万1647平方キロメートルに及ぶ。開発には約2年をかけ、海底パイプラインで同社が既に操業するボンコット北鉱区(G2/61鉱区)の中央処理施設につなぐ。既存の施設を生かせるため、新たに大きな処理設備を造らずに済む利点がある。
出資比率は、権益の一部を他社に譲る「ファームアウト」契約に基づき、PTTEPが60%、ヴァルーラ・エナジー(チャイヤプルック)が40%となる。PTTEPは引き続き操業者を務める。モントリー最高経営責任者(CEO)は、今回の決定がタイのエネルギー安全保障の強化につながると強調した。鉱区内のノンヤオ北東地区では、追加の探査も予定している。
PTTEPはタイ国営石油会社PTTの傘下で、10カ国以上で50件を超える石油・ガス事業を手がける。このうち20件はタイ国内の陸上とタイ湾の事業となる。
タイは発電燃料の多くを天然ガスに頼っている。ただ、タイ湾のガス生産は減少傾向にあり、不足分を割高な液化天然ガス(LNG)の輸入で補ってきた。中東情勢の緊張で燃料価格が高止まりする中、国内でのガス開発は電気料金の安定にもつながる。
新たなガス田の生産規模は、国内需要全体から見れば大きくはない。それでも国内供給を少しずつ積み上げる動きは、電力コストに敏感な製造業にとって注目すべき材料と言える。
