【エネルギー】タイ全油種0.75バーツ値上げ ディーゼル42.19バーツで物流費に圧力

タイの石油燃料基金管理委員会は10月1日、すべての油種の小売価格を1リットル当たり0.75バーツ引き上げることを決定。値上げは2日午前5時から実施された。中東情勢の緊張が長引き、世界の原油価格が上がったことが理由だ。
新しい小売価格は、通常のディーゼルが1リットル42.19バーツ、バイオ燃料を20%混ぜたディーゼルB20が37.19バーツとなった。ガソリンは49.68バーツ、ガソホール95が40.69バーツ、ガソホール91が40.32バーツ。エタノールの比率が高いE20は35.69バーツ、E85は31.63バーツに上がった。
タイでは、石油燃料基金が補助金を出して国内の燃料価格の急な上昇を抑えている。現地経済紙クルンテープ・トゥラキットによると、基金は1日当たり約4億3014万バーツの補助を負担していた。シンガポール市場ではディーゼルが1バレル179ドル、ガソリンが157ドルを超える水準まで上がっており、今回の値上げは基金の資金繰りを保ち、長期的な安定を守るための措置だと説明している。背景には、米国とイランの和平交渉の先行きが見えず、原油の供給不安が続いていることがある。ホルムズ海峡を通る船が攻撃を受けたとの報道もあり、10月1日の北海ブレント原油は1バレル103ドル台を付けた。
ディーゼルはトラックや船など物流の主な燃料で、工場の発電機や建設機械にも使われる。値上げ幅は1回0.75バーツと小さく見えるが、長距離輸送が多い企業や、配送網を持つ小売り・食品メーカーにとっては運賃の上昇につながりやすい。
洪水で物流網が乱れている時期と重なっただけに、企業のコスト負担は一段と増す見通しとなった。中東情勢しだいでは追加の値上げもあり得るため、運送会社との契約見直しや燃料費の予算管理が求められそうだ。
