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【経済】タイ洪水で農業関連の損失691億バーツ コメ被害最大で食品価格に波及も

9月下旬の洪水が、タイの農業と食品産業に大きな打撃を与えている。ランシット大学経済学部のアッタ・ピサーラワニッチ講師は10月1日、9月24〜30日の7日間に32県が浸水した影響で、農業に関わる産業チェーン全体の損失が691億バーツに上るとの試算を発表した。タイのGDP(国内総生産)の0.36%に当たる規模だ。

損失を立場別に見ると、農家が258億6400万バーツで最も大きい。次いで農産物の加工業者が183億700万バーツ、消費者の追加負担が134億200万バーツ、輸出業者が54億8200万バーツと続く。地域別では中部が315億2100万バーツで全体の半分近くを占め、東部の199億2300万バーツが続いた。

品目別の被害は籾米が288億6200万バーツで突出している。牛・水牛の93億700万バーツ、鶏・アヒルの86億6900万バーツ、キャッサバの74億7300万バーツ、豚の68億1100万バーツが上位に並んだ。中部の穀倉地帯を中心に、収穫を控えた田んぼや家畜が長く水につかったことが響いた形だ。

消費者への影響では、コメの購入費が65億5100万バーツ増えると見込む。飲食店の食材費も34億7900万バーツ押し上げられる計算で、外食価格の上昇につながる可能性がある。輸出面では、コメが23億6600万バーツ、キャッサバが21億4000万バーツ減るとの見方を示した。

タイは世界有数のコメ輸出国で、キャッサバではでんぷんやチップの主要な供給国でもある。日系の食品メーカーや飲食チェーンにとっては、原材料の調達コストが上がる恐れがあり、仕入れ先の分散や価格交渉が重要な課題となりそうだ。 被害額はあくまで暫定的な数字に留まる。10月4〜8日にも再び大雨が予想されており、浸水が長引けば損失はさらに膨らむ可能性がある。

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