【政治】アヌティン首相が「汚職ゼロ」へ3つの方針 許認可と公共調達の透明化を約束
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タイのアヌティン首相は10月1日、バンコクで開かれた汚職対策の夕食会で講演し、「汚職ゼロ(ゼロ・コラプション)」の実現に向けた3つの方針を示した。不正の機会をなくすこと、チェックの機会を広げること、権力で罪を逃れる道をふさぐことだ。
首相は、汚職は法律違反による損害だけでなく、国民の政府への信頼や、企業の公平な競争、投資家のルールへの信頼を損なうと指摘。国の信頼は「お金では買えない」とも述べた。
1つ目の「不正の機会をなくす」では、不要な権限を減らし、役割を分けて互いにチェックできる仕組みにする。特に、許認可の手続きと公共調達は、落札者を発表する段階だけでなく、ルールを決める段階から確認できるようにするという。
2つ目の「チェックの機会を広げる」では、電子調達システムや財政データを活用。AIで不自然な動きを見つけ、担当者が効率よく調べられるようにする。3つ目では、不正が見つかれば実行者だけでなく、指示した人や利益を得た人まで追及し、資産の回収も進めると強調した。
首相は、地方公務員の採用試験をめぐる不正事件にも触れた。答案への接触や点数の改ざん、金銭のやり取りが組織的に行われていたと容認。こうした事件を念頭に、制度の抜け穴をふさがなければ同じ不正がくり返されると訴えた。また、OECD(経済協力開発機構)の基準に合わせて制度を見直すことが、汚職を防ぐ好機になるとの考えも示した。
目標は「正直な人が損をしないこと」だという。わいろを払わなくても行政サービスを受けられ、コネに頼らない企業も競争できる社会をめざす。許認可で苦労してきた日系企業にとって、実際に手続きがどこまで改善されるかが注目されるところだ。
