【製造】タイ工業連盟が洪水対策司令室を設置、低利融資や税減免を政府に提案へ
タイ工業連盟(FTI)は、洪水で被害を受けた企業を支えるため、情報を一手に集める「ウォールーム(対策司令室)」を立ち上げた。各県の工業評議会や業界団体、全国の地域ネットワークと連携し、現場で起きている問題、企業への影響、被災地からの要望の3点を中心に調べ、支援策づくりに生かす。
FTIによると、多くの企業で建物や機械、原材料、在庫が水につかった。一部の地域では生産や輸送が止まり、納品や輸出にも遅れが出ている。被害は浸水した工場にとどまらず、原料の供給元や部品メーカー、運送会社、通勤できない従業員にまで及ぶ。水が引いた後も、清掃や汚れの除去、電気設備や建物の点検に多くの時間と人手、資金が必要になると指摘する。
支援計画は「対応・救援・復旧」の3段階で構成される。まだ浸水していない地域では、排水ポンプや防水資材の調達先を前もって洗い出し、企業の事前準備を後押しする。浸水地域では実際の被害を調べ、ポンプなどの手配を急ぐ。水が引いた後は、専門家が機械を再び動かす前の点検を助言し、二次被害を防ぐ構えだ。
あわせてFTIは政府への提案を取りまとめる。企業から寄せられた悩みを集約し、費用負担を軽くして資金繰りを支える。資金面では低利融資と返済猶予、税金面では土地建物税などの減免を求める方針だ。物流面では、不可抗力による納期遅れについて、違約金の免除や減額を関係先に要請する。ピムジャイ会長は、工場を再開するだけでは復旧とはいえず、機械、従業員、輸送、サプライチェーンが安全につながって初めて元に戻ると強調した。
FTIは10月1日、9月の洪水による会員企業の被害額を暫定で10億2000万バーツと試算していた。チョンブリ県のアマタシティ工業団地では堤防の決壊で34工場が直接の被害を受けており、日系企業が多く集まる地域だけに支援策の具体化が待たれる。
