【日系企業】キリン 豪ブラックモアズを足がかりに東南アジアの健康食品市場開拓へ
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飲料・医薬大手キリンホールディングスが、東南アジアの健康食品(サプリメント)市場の開拓に乗り出す。タイ経済紙『プラチャーチャート』が、日経アジアの報道をもとに伝えた。2023年に買収したオーストラリアのサプリ大手ブラックモアズの販売網と、各国での承認取得ノウハウを生かす考えだ。
キリンはブラックモアズを18億8000万豪ドルで買収。主力のビール市場が縮むなか、健康関連事業を成長の柱と位置づける。これまでに、キリンが開発した素材を使い、ブラックモアズのブランドで売る商品を豪州やニュージーランド、台湾で展開してきた。「コグニション・ウルトラ」や乳酸菌「LCプラズマ」入りの商品がその例である。
次の狙いは東南アジアだ。ブラックモアズの売上高のうち、東南アジアは約30%を占め、中国の約20%を上回る。インドネシアやマレーシア、タイなどで人口が増え、健康志向も強まっており、最も速く伸びる地域とされる。健康食品の販売には国ごとに当局の承認が必要で、自社で取得すれば長い時間がかかる。ブラックモアズの経験を活用し、参入までの時間を短縮する戦略だ。
米調査会社グランドビュー・リサーチは、世界のサプリ市場が2025年から2033年に倍増し、4310億ドルに達すると予測。アジア太平洋地域の伸びが最も速いという。
キリンは健康関連事業で、2035年までに売上高5000億円、営業利益750億円を目指す。同事業は昨年、111億円の利益を出し、ようやく黒字化した。日本企業による素材開発力と現地ブランドの組み合わせが、競争が激しいタイの健康食品市場をどう変えるか注目される。
