【製造】タイ工業省、違法な電子ごみ処理工場を全国で調査 対象は約3000工場
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タイのワラウット工業相は2026年10月19日、東部プラチンブリ県の電子廃棄物リサイクル工場を視察し、全国の同種の工場を一斉に調べる方針を明らかにした。電子廃棄物とは、使い終えたパソコンや家電、基板などのくずを指す。金属を取り出せる一方、有害物質を含むため、適正な処理が欠かせない。調査の対象は、廃棄物の選別やリサイクルに関する工場の許可(105号と106号)を持つ約3000カ所だ。
今回の視察先は、プラチンブリ県シーマハーポット郡の「エムワイ・メタル」社工場。1220トンを超える電子廃棄物が見つかったという。プラスチックのくずを土に混ぜた形跡も確認された。工業相は「法的に認められた部分が見当たらない」と揶揄。工場は国有の森林保全地域に入り込んで建てられた疑いもあるという。土地の利用状況は現在、農地改革事務局、天然資源環境省、内務省土地局が調べているところだ。
工業相は、工業省の事務次官に対し、全県の工業事務所の点検を急ぐよう指示。さらに内務省、財務省、天然資源環境省、警察、特別捜査局(DSI)、入国管理局と連携し、違反が見つかれば迅速に処分する構えだ。
さらに、工場の所有者がタイ国内にいるかどうかを入国管理局に確認し、国内にいれば出国させない方針。資金の流れを調べ、資産の差し押さえも視野に入れる。
この問題は10月上旬から続いている。プラチンブリ県では洪水の際に油のような膜が見つかり、工業事務所は10月15日に別のリサイクル工場の閉鎖も命じた。タイで工場を持つ日系企業にとっても、廃棄物の委託先が適正な許可を持つかどうか、点検が欠かせない場面となりそうだ。取り締まりの強化で、正規の処理業者に需要が移る可能性もある。規制の網がどこまで広がるかが、今後の焦点となる。
