【物流】タイ運輸相が物流ハブ構想を発表 鉄道複線1479km追加に深海港新設へ
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タイのピパット副首相兼運輸相は20日、陸・海・空の交通網を一つにつなぎ、タイを地域の貿易・物流の中心にする構想を打ち出した。The Nationが主催したフォーラムで、「今この機会をつかまなければ逃してしまう」と強調した。
構想の柱は鉄道だ。中国からラオスを経てタイに入り、マレーシア、シンガポールへ南下する貨物輸送の主役に据え、複線を1479キロ延ばす計画を示した。民間事業者が線路を使って列車を走らせる「オープンアクセス」も進め、国が整えた設備を有効に使う。道路は鉄道へ荷物を運ぶ補助的な役割とする。東北部(イサーン)の高速道路はすでに開通。北部では、ランシット〜バンパイン間の高速道路M5を高架で延ばし、ドンムアン有料道路とつなげる。
海の玄関口も強化する。主要な深海港であるレムチャバン港は年間約1080万TEU(20フィートコンテナ換算)を扱い、ほぼ満杯の状態。ピパット氏は第2、第3の深海港をタイ湾とアンダマン海の両側に設け、鉄道で結ぶ考えを示した。太平洋とインド洋をつなぐ新たな貿易ルートになるという。
空の貨物にも期待をかける。スワンナプーム空港の貨物取扱量は年約170万トン。航空輸送は輸出量の1%に満たないが、輸出額では約3分の1、約3兆5000億バーツを占める。タイ空港社(AOT)は第3貨物倉庫への投資で合意しており、2029年に稼働すれば年60万〜70万トン増える見通しだ。需要次第で、ドンムアンやウタパオ、南部のクラビ空港への分散も検討する。
ピパット氏は、計画の成否は民間の支えにかかるとも述べており、レムチャバン港を使う日系メーカーにとって、輸送ルート見直しの判断材料が増えそうだ。
