【経済】タイ財務省、税収下振れを警戒 原油高で減税余地狭まり企業負担も重く
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タイ財務省は4月14日、2026年度後半の政府歳入が中東危機とエネルギー高で下振れする恐れが強まっていると発表した。報道によると、2025年10月から2026年2月までの年度前半5カ月の純歳入は1兆400億バーツで、目標を12.8億バーツ上回った。前年同期比でも444.42億バーツ増加(同4.5%増)となったものの、この上振れには国債発行益の余剰分や国営企業からの遅延送金、ガソリン・軽油への1リットル当たり1バーツ増税といった特殊要因が含まれている。財務省は、今後は法人税の納付期に入るが、原油高や景気減速で企業業績が圧迫されれば、税収確保は一段と難しくなるとみる。
このなか、ラワロン事務次官は、エネルギー危機が財政危機に転じる事態は避ける必要があるとして、物品税の引き下げに慎重な姿勢を示す。試算では、ガソリンと軽油の税を1バーツ下げると月28億バーツ、3バーツで84億バーツ、5バーツで140億バーツの歳入減となる。軽油だけを7バーツ下げても月140億バーツの減収になるという。このため、政府は当面、税減免ではなく燃油基金を通じた価格調整を続ける構えだ。そして、この政府方針は、家計支援の余地が限られることを意味し、企業側にも燃料費や物流費の高止まりを前提とした経営改革が求められることになる。日系企業にとっては、販売計画や資金繰り、コスト転嫁、在庫運営を慎重に見直すことが必要だ。
