22年前にスリランカに寄贈された象がタイに戻る
22年前にタイからスリランカに友好の証として寄贈された象3頭のうち、雄象のサクスリンが7月2日午後2時すぎ、空路でタイ北部チェンマイ県に戻った。報道によれば、サクスリンはスリランカに寄贈されたあと、所有者が何人も替わり、最終的にスリランカ南部で仏教行事の際に仏舎利を運ぶ役目を任されていたが、鎖につながれて体中を負傷しているとの報告が現地の動物保護団体からあったことから、タイ政府が引き取ることを決め、6カ月前から空輸の準備を進めていた。
ロシア製の大型輸送機、イリューシン76を使った今回の空輸には総額1950万バーツあまりがかかった。同機には先にスリランカに派遣されていた獣医師4人と象使い2人が同乗したが、約5時間に及ぶ空輸の間、サクスリンは騒ぐこともなく、おとなしかったという。
サクスリンは空港到着後に獣医師の健康チェックを受けたが、今後は車で約1時間半の北部ラムパン県のタイ象保護センター(TECC)で少なくとも1カ月程度過ごした後、ほかの象と一緒に飼育される予定だ。