市民のための改憲法案が議会で否決 反政府勢力が都心で大規模デモ
議会で憲法改正法案7案のうち反政府勢力の推す、市民グループ提出の法案など5案が否決された11月18日、同勢力はバンコク中心部のラートプラソン交差点で大規模デモを行った。デモ参加者の一部は近くの警察庁本部の看板にペンキを投げつけるなどの暴挙に出た。
議会では17日と18の2日間、改憲法案の審議が行われたが、最終的に可決されたのは政府と野党陣営がそれぞれ提出した2案のみだった。
反政府勢力幹部の1人は、「市民グループの改憲案に関する議会の決定が最後の妥協の機会だった。我々は(関係者すべての代表で構成される)和解委員会を通じて問題解決を図るというプランに参加しない」と明言している。
なお、法案可決には上院議員82人以上を含む国会議員366人の賛同が必要となるが、市民グループの改憲案は賛成212人、反対139人、棄権469人で否決された。実質的に軍が選らんだ上院議員は、反対に投票するのではなく、棄権することで必要となる賛成票数に届かなくする作戦をとった。