タクシン元首相がワクチン調達で支援申し出　首相は無視

タイでは新型コロナワクチンの接種があまり進んでいないことから政府を批判する声が出ている。このなか、事実上の亡命生活を送っているタクシン元首相が「タイがロシアからワクチンを調達することに協力する用意がある」と申し出。しかし、プラユット首相はこの件に関する質問に「私は答えない」と述べ、否定的な反応を示した。

タクシン元首相によれば、タイには中国やロシアからさらに多くのワクチンを調達するために協力できる財界人が複数いるので、政府はこれら財界人に助けを求めるべきという。元首相自身もロシアからタイへのワクチン供給を可能にすべくプーチン大統領に掛け合うことも可能とのことだ。

タクシン元首相は2006年に軍事クーデターで首相の座、政治の表舞台から追放された経験がある。実妹のインラック元首相も７年前に軍事クーデターで首相の座から引きずり下ろされており、このクーデターを主導したのが現首相すなわち当時のプラユット陸軍司令官だった。