第30代首相にタイ貢献党が推すセーター氏
8月22日に行われた首相指名選挙の第2回投票は、5月の総選挙で前進党に次ぐ獲得議席数で第2党となったタイ貢献党のセーター氏(61)が上下両院議員の6割以上となる482人の賛成票を得て第30代首相に選出された。
一方、下院議員と上院議員のうち165人あまりが反対票を投じ、81人が投票を棄権し、19人ほどが欠席した。
下院議員500人については、貢献党および同党とともに連立政権を構える予定の政党に所属する314人が賛成票を投じるのは想定内だった。だが、上院議員249人に関しても、152人もが賛成票を投じており、7月13日の第1回投票で前進党のピタ党首がわずか13人の上院議員の支持しか得られずに首相指名獲得を逃したのとは大違いだった。関係筋によれば、上院議員の間からはセーター氏の不動産大手センシリのCEO時代の同社の不正への関与疑惑や貢献党が新憲法制定を提唱していることに懸念が出ていたものの、貢献党が不敬罪関連の法改正に手をつけない姿勢を鮮明に示したことで大勢の上院議員がセーター氏支持に回ったと考えられるとのことだ。