タクシン元首相がタイ貢献党本部訪問 支持者ら大歓迎 党首は党乗っ取り説を否定
仮釈放中のタクシン元首相は3月26日午後、中核与党・タイ貢献党の本部を訪れ、待ち構えていた大勢の支持者の大歓迎を受けた。タクシン派の同党は、タクシン氏の次女であるペートンターン氏が党首を務めている。
黒のベントレーでニューペッブリ通りのOAIビルにやって来たタクシン元首相は車から降りると、支持者たちが「私たちはタクシンを愛している」と大合唱する中、歓迎の花を受け取るなどして大勢の支持者の中を進み、同ビル内のタイ貢献党本部に向かった。本部では党幹部らが出迎え、ペートンターン党首が党首室に案内した。タクシン氏は午後3時過ぎに同ビルを後にした。
今回の党本部訪問については、「タクシン氏がタイ貢献党を自分の影響下に置いてがっちり掌握しようしたもの」との見方が一部出ていることから、ペートンターン党首が、「父は党をコントロールしようなどとは考えていない。我々は久しぶりに家に戻ったお年寄りのように父を歓迎したにすぎない」と釈明した。
また、セーター首相は、「元首相は今のところ政府顧問への就任になんら関心を示していない」としている。
タイ貢献党は、タクシン元首相が1998年に創設したタイ愛国党の流れを汲むタクシン派政党。元首相は亡命生活中も同党に対し影響力を発揮しており、タイ貢献党の実質的な党首とされていた。