閑職異動中のタイ警察トップが著名弁護士を名誉毀損で告訴 収賄疑惑は全面否定
暫定的に首相府の閑職に異動となっているトーサク警察庁長官がこのほど、「長官が違法ビジネスから賄賂を受け取っている」とした著名弁護士シトラ氏を相手取り、名誉毀損で500万バーツの損害賠償を求める訴訟を起こした。元最高裁判所付き検察官のシリポン氏が長官の代理で3月29日にバンコク南刑事裁判所で告訴の手続きを行った。シリポン氏によれば、シトラ弁護士は、長官の収賄の証拠なるものを示しているが、それは意味をなさず、証拠と言えないものだという。
警察庁では、この数か月間、マネーロンダリング容疑を巡って長官と副長官の間の確執を示唆するような動きがあったことから、セーター首相が先ごろ、長官と副長官を首相府の閑職に一時的に異動。マネーロンダリングなどの容疑は警察でなく中立機関の国家汚職制圧委員会に捜査が一任されることとなった。