LDH JAPAN、GMMミュージックが合弁会社設⽴ ⽇タイ両国で⾳楽ビジネス拡⼤
EXILE、三代目J SOUL BROTHERS らが所属する日本の芸能事務所「LDH JAPAN」が、タイ最大のメディア・エンターテインメント企業「GMM グラミー」の音楽事業子会社である「GMM ミュージック」と合弁会社「G&LDH」を設立する。6 月5 日、バンコク都内の商業施設サイアムパラゴンで合同記者会見が行われた。
新規株式公開(IPO)によりタイ証券取引所上場を計画するGMMミュージックはこれまで韓国および中国の音楽会社とのパートナーシップを結んでいるが、日本企業と事業提携は今回が初めてとなる。G&LDH の資本金は1 億バーツ。
タイの音楽業界において60 パーセントを超える市場シェアを持つGMM ミュージックはLDH との提携理由として、①タイのアーティストに日本進出の道を開く、②日本のアーティスト管理ノウハウを活用してタイのアーティストの質を向上させる、③音楽事業の持続可能な成長を促進する―との3 点を挙げる。さらに、IPO を控えたGMM ミュージックでは、今回のビジネスパートナーシップ締結が企業評価額の向上につながることも期待する。
今後はG&LDH を通じて、日本人およびタイ人を対象とする新人発掘オーディション、アーティスト育成訓練、音楽制作、日タイ両国でのマーケティングなどで協業していく。具体的な合弁事業内容は以下の通りだ。
❶ダブルオーディション︓
2024 年第3 四半期に新しいアーティストを発掘するオーディションを日タイ合同で開催。出場者の国籍は問わないが、日本語、中国語、英語の能力を評価する。
❷ダブルトレーニング︓
GMM ミュージックは130 人を超えるアーティストと150 人の研修生を、LDH は160 人のアーティストと40 人の俳優・モデルを管理しているため、両社のノウハウを組み合わせた新しいトレーニングプログラムを開発する。例えば、LDH のトレーナーがトレーニングプログラムをアップグレードしてタイの研修生を指導。また、タイの研修生が日本でのマスタークラスに参加する機会を設ける―など。
❸ダブルプロダクション︓
日本の音楽業界のトップ作曲家やプロデューサーがGMM ミュージックのプロダクションチームと協力して、タイのリスナーの好みに合ったクオリティの高い音楽を創出する。
❹ダブルマーケット︓
G&LDH のマネージメント下でデビューするアーティストに対し、タイと日本の両国で活動する場を提供していく。両社の音楽業界での影響力が組み合わさることで、日タイ市場での成長加速が期待される。