ライバル関係の主要2政党 連立政権樹立案浮上もアピシット党首は「無理」
タクシン元首相を実質的トップとするタイ貢献党が、このままでは総選挙で勝利して政権を担うことが困難と判断してか、長年のライバルである反タクシン派・民主党に連立政権を組むことを呼びかけたと報じられたが、民主党のアピシット党首は1月1日、「タイ貢献党と民主党が連立政権を構えるのはすべての政党の同意があった場合に限られる。(現時点で)タイ貢献党の申し出を受け入れる理由は何もない」と述べ、タイ貢献党と手を組む考えのないことを明らかにした。
首相選びは、各政党がそれぞれ3人を上限とする首相候補を選挙前に公表。選挙後、国会議員(下院議員500人、上院議員250人)の投票により、これら候補の中から首相を決めるという方法で行われる。
民主党に対するタイ貢献党の申し入れは、この首相選びの投票において民主党議員がタイ貢献党の首相候補を推し、その代わりに民主党のアピシット党首に下院議長ポスト、同党幹部数人に主要閣僚ポストを与えるというものだったという。
新たな下院選挙法では、大型政党が大勝しにくい選挙制度を導入しているため、主要政党は今回の総選挙で議席数を減らすことが確実視されている。