憲法裁の解党命令受け、前進党議員が人民党に移籍 党首にはPCエンジニアのナタポン氏
憲法裁判所から8月7日に解党を命じられた、最多議席を誇る最大野党・前進党だが、所属の下院議員143人全員が9日までに後継政党「人民党」」(パック・プラチャーチョン)への移籍手続きを済ませた。人民党の党首に指名されたナタポン氏(37)は9日、人民党本部のあるバンコク都ニュー・ペッブリ通りタイ・サミット・タワーに前進党に所属していた議員らとともに姿を見せた。
前進党は不敬罪を規定した刑法112条の改正を公約に掲げたことから解党処分を受けることになったが、ナタポン党首は、「刑法112条改正の動きを弱めるのか」との報道陣の質問に対し、「人民党も前進党の方針に則って112条の改正を求めてゆく。憲法裁も議会手続きを踏んでの112条改正は禁じていない」と明言した。
なお、前進党副党首で、今回の前進党解党に伴い公民権10年停止となった同党幹部11人にも含まれていなかったシリカンヤ女史が先に「後継政党の党首に就任する用意がある」と表明していたが、これまでマスコミでほとんど取り上げられたことのない国立チュラロンコン大学を卒業したコンピューター・エンジニアのナタポン氏が党首に抜擢されることになった。