タイ政府のカジノ合法化案に与野党幹部が反対 「マイナス面の方が大きい」
タイ政府はカジノを含む複合娯楽施設を建設する形でカジノを合法化する案を実現しようとしているが、ここに来て与党第2党のタイ威信党の幹部や主要野党・民主党から同案に反対する意見が出てきた。
タイ威信党のチャイチャノク幹事長や民主党のスチャトウィー副党首によれば、複合施設建設はプラス面があるものの、マイナス面の方が大きいという。指摘されているのは、「タイ国内各所に存在するという違法賭博場の問題などが解決できるのか」「投資に見合う見返りがあるのか」「タイには旅行者を魅了する観光名所がすでに複数あり、複合施設が訪タイ観光客の大幅な増加につながらないのではないか」「複合施設建設がタイ人の雇用促進につながると政府案には明記されていない」―などの点だ。
スチャトウィー副党首は、近隣諸国の合法カジノの状況から、カジノが外国人誘致に大いに役立つとは思えず、結局タイ人をカジノに呼び込まざるを得なくなることを懸念する。