財界が速やかな新政権誕生を評価 「民主党との連立は政治的対立が弱まっている証拠」
タイの主要経済3団体で組織されるタイ商業・工業・銀行合同常設委員会(JSCCIB)幹部のパヨン・タイ銀行協会会長は9月4日、新閣僚の名簿が承認されて発表されたことを受け、「新政権の速やかな誕生は、国民の気持ちを盛り上げ、財政と金融マーケットの見通しも明るくする」と高く評価する見方を示した。
昨年は5月に総選挙が行われたものの、首相選びに時間がかかって新政権誕生が大幅に遅れ、今年度(昨年10月~今年9月)の国家予算の執行開始が大幅にずれ込むことになった。
また、新政権は、タクシン派のタイ貢献党を中核とする前政権に参入した反タクシン的な親軍政党に加えて、強硬な反タクシン姿勢を維持してきた民主党も参加する寄り合い所帯となっている。パヨン会長によれば、このような新政権の誕生は、政治的対立が弱まっていることの証であり、政治が安定して政府への財界の信頼も強まることが期待されるという。