【経済】カンボジア人労働者の帰国調査要請 建設や漁業で人手不足深刻化
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国立タマサート大学経済学部のキリヤ准教授はこのほど、労働省と入国管理局に対し、カンボジア人労働者の帰国状況を正確に把握する調査を実施するよう求めた。これは、特定の産業では労働者減少が原因で支障が生じているため。
タイでは外国人労働者、とりわけカンボジアからの出稼ぎ労働者が重要な担い手となってきた。しかし、国境紛争の再燃と激化を受け、タイで働いていたカンボジア人が大挙して帰国し、一部産業で人手不足が深刻化している。キリヤ准教授は「建設プロジェクトが遅れたり、漁船が出漁できなくなったりしている」と述べ、外国人労働者不足による実害を指摘した。
タイ当局は具体的な数字を発表していないが、NGOの一部は、タイ国内で働いていたカンボジア人の約90%に当たる30万〜40万人が帰国したと推定している。
