【車両】タイ7月新車販売は4万9102台 EVが拡大もピックアップ低迷
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タイ工業連盟(FTI)によれば、2025年7月の自動車生産台数は11万616台であり、前年同月比11.39%減、前月比15.06%減となった。ガソリン乗用車の一部輸出台数が減少したことが響いた。
また、7月の国内販売台数は4万9102台であり、前月比1.95%減ながら前年同月比5.84%増と4カ月連続の増加を記録した。背景にはEVの急伸がある。
バッテリーEV(BEV)の新規登録は1万2124台で、前年同月比45.5%増。1〜7月累計では8万1179台と、前年同期比35.1%増であった。価格が下がり、消費者にとって手が届きやすくなったことが需要を押し上げている。
一方、ピックアップの国内販売は1万1022台にとどまり、前年同月比16.3%減と低迷が続く。2019年の平均月販台数3万5973台と比べて3分の1以下に落ち込んだ。
ピックアップ販売の不振には、家計債務の高さと自動車ローン審査の厳格化が影響している。タイ経済は2025年第2四半期に2.8%成長と低水準にとどまり、民間投資や観光も伸び悩み。特に中国人観光客の減少がホテル・外食産業の停滞を招いている。
こうした中で、中央銀行が政策金利を引き下げたことは自動車購入者の負担軽減につながり、今後の需要下支え要因となりそうだ。
