【不動産】バンコクのオフィス市場、立地により賃料が二極化
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2025年後半、バンコクのオフィス市場には新たに25万平方メートルの供給が予定されており、競争激化が予想される。
不動産仲介大手ナイトフランクによると、第2四半期の新規賃貸面積は20万平方メートル近くに達し、需給は堅調。ただし、全体の稼働率は0.7ポイント低下し76.8%となった。グレードAは75.3%、Bは74%へと落ち込み、コスト重視の需要はグレードC(80.5%)に流れている。
賃料は平均847バーツ/㎡と上昇したが、実際にはグレードAが1233バーツ(1.2%減)、Bが866バーツ(0.7%減)と下落。新築物件の参入で相場平均が押し上げられた。
中心業務地区(CBD)では賃料が1.3%下落し957バーツ/㎡、稼働率は76%に後退。一方、郊外エリアは688バーツ/㎡と2.2%上昇し、需要が拡大している。
ナイトフランクは「テナントは拡張より現状維持を優先し、オーナー側も柔軟な契約条件や付加サービスで競争に対応している」と指摘。今後は価格だけでなく、付加価値や柔軟性が生き残りの鍵になるとの見方を示した。
