【資源】ガス複合と水素で脱炭素加速 三菱パワーが技術導入と実証を強化
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アジアで電力供給と脱炭素の両立が課題となるなか、タイでもガス火力の高効率化と水素混焼が移行期のキーワードになるとの見方が広がっている。三菱パワーはGTCC(ガスタービン複合)で効率を高め、石炭火力比でCO2を最大65%削減できるとする。タイではM701JACガスタービンをシーラチャ、プルアクデーン、ヒンコンの3案件に計10基導入。合計出力は約6700MW、累計運転時間は12万時間超となる。
水素は段階的導入が現実的としており、最新機で最大30%混焼から始め、将来的には100%へと拡大することも可能と説明する。米国ジョージアでは50%混焼の検証でフル天然ガス比22%の排出削減を達成。ユタのIPPは石炭→ガス→グリーン水素へ段階する長期計画を掲げており、貯蔵拠点デルタ・ハブと連動する。日本の高砂水素パークでの製造・貯蔵・利用の一体実証も紹介した。
タイの次期PDP(電源計画)では25〜37年に「クリーン電源比率の拡大」を掲げる見通しであり、ガスの柔軟性と再エネの出力変動吸収の両面でGTCCや水素が橋渡し役を務める。
