【経済】カンボジア向け金輸出急増にタイ工業連盟が調査要求 資金洗浄の懸念も
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海外報道によると、タイ財務省と中央銀行は、バーツ建てで決済されるオンライン金地金取引に課税を検討している。急激なバーツ高の背景に金取引によるドル流入があるとみられ、規制強化で為替の安定を狙うのが目的だ。
情報筋によれば、米ドル建て取引や先物契約、店舗での直接購入などは課税対象外とする方向で調整されている。この報道を受けてバーツは31.92バーツ/ドルまで下落し、7月末以来最大の下げ幅を記録した。
2025年1~7月の金輸出は前年同期比69%増の2540億バーツに達しており、なかでもカンボジア向けの伸びが異常に大きい。2024年通年で1060億バーツだった輸出が、今年はすでに大幅に上回る勢いだ。世界的にも金価格は年初来で40%近く上昇しており、資金流入がバーツを押し上げている。
財務省と中銀は金商との協議を続けており、新内閣発足後に課税の是非を決定する見通し。課税が実施されれば、バーツ転換を伴う取引コストが上がり、投資家の行動にも影響を与えるとみられる。
