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【IT】AIを事業成果につなげているタイ企業は17% 導入検討中は73%

タイ国内でAIを事業成果につなげている企業は17%にとどまることが、IT企業HexaTech Solutionsと台湾のProfet AIが共催したセミナーで明らかになった。73%は導入を計画中、10%は検討すらしていない状況だった。

経営者が抱える懸念は共通しており、適切な活用分野の不明確さ、投資回収の不透明さ、社内専門人材の不足などが挙げられる。その結果、AIの「期待」と「現実」の間には大きな隔たりが続いている。

Profet AIは、製造業向けのノーコード型AutoMLプラットフォームを提供しており、アジアの製造分野で300社以上に導入されている。非IT人材でも3時間程度でモデルを構築でき、90日以内に投資効果が得られた例も多い。

実例:自動車部品と電源メーカー

自動車部品大手のMinth Groupは、部品成形工程での最大47%に達する不良率が課題だった。そこで800人以上の従業員をAI研修に参加させ、技術者自身が機械学習モデルを作成。材料強度や機器の位置、環境要因をAIが解析した結果、初期段階で年82万ドル相当のコスト削減を実現した。

台湾の電源大手Chicony Powerは、チラー設備の電力消費削減を目的にAIを導入。生産計画や天候データを基に需要を予測し、最適な稼働組み合わせを自動提案する仕組みを構築した。これにより電力使用量を最大15%削減し、設備のダウンタイム回避にもつながった。

HexaTechのバンチャCEOは「短期間で成果が見える案件から始め、全社に拡大することが鍵だ」と強調した。

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