【車両】トヨタEV予約が1900台目前 10月に正式価格を発表予定
タイ国トヨタ自動車は9月下旬、同社の電気自動車(EV)「bZ4X」の予約台数が1890台に達したと発表した。8月末のオンライン受付開始から1カ月足らずで大台に迫る結果となった。同社は10月に正式価格を発表予定で、直近の予想価格は前輪駆動モデルが約150万バーツ台、四輪駆動モデルが約160万バーツ台となっている。
さらに、8月末に投入した新型「ヤリスATIVハイブリッド」も好調で、発表から約1カ月で3700台超の予約が集まった。1~8月のトヨタ累計販売台数は14万9328台に達し、市場シェアは37.3%を占めている。モデル別ではヤリスATIVが3万5017台、ピックアップの「ハイラックスREVO」が2万5182台と主力となっている。
タイ自動車市場全体では1~8月の販売が39万9945台と前年比0.1%増、8月単月では4万7622台で同5.4%増と堅調に推移した。セグメント別では乗用車が1万8168台で0.7%減となったが、商用車は2万9,54台で12.3%増と市場を牽引。ハイブリッド車(HEV)の販売は1万1230台で同26%増、累計では8万9598台に達し、xEV市場全体の50.6%を占める。
新政権の経済政策と市場動向
トヨタ幹部は、9月時点で消費者が政府の経済政策を見極めようとしており、自動車購入を控える動きもあると指摘した。燃料価格の変動や金融機関のローン審査厳格化も需要に影響している。今後の市場動向は新政権の景気刺激策やEV補助金政策に左右されるとみられ、業界関係者は「政策次第で年末需要が大きく変動する」と警戒感を示す。
タイ投資委員会(BOI)によると、2024年の自動車関連投資申請は前年比12%増となり、そのうちEV・バッテリー関連は全体の4割を占めた。さらに工業省の統計では、EV市場は2025年に販売台数が15万台に達する可能性があると予測されている。
