【物流】タイ南部のランドブリッジ構想に最大野党・人民党が批判強める
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アヌティン首相率いる新政権は、タイ南部の地峡に90キロにわたる輸送路を整備しアンダマン海とタイ湾を結ぶ「ランドブリッジ計画」を推進する姿勢を示している。これに対し、最大野党・人民党は、新政権がわずか4カ月で下院を解散する可能性に触れつつ、拙速な政策運営であるとして強く批判した。
同計画は、従来のマラッカ海峡に依存する物流を分散し、港湾と道路・鉄道を組み合わせた輸送ルートを構築することで、東西物流ハブとしての地位を高める狙いがある。タイ運輸省によれば、総投資額は1兆バーツ規模に達する可能性があり、石油・天然ガス輸送やコンテナ物流の効率化に大きな効果が見込まれる。
しかし、環境影響評価(EIA)の不備や財政負担の増大、地域住民への影響など課題も多い。野党側は「経済合理性を欠く」と主張し、議会で徹底的に追及する構えだ。
