【経済】タイバーツ 小幅な下落基調で推移 米利下げ観測など影響か
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タイ国営クルンタイ銀行によれば、10月2日朝のバーツ相場は1ドル=32.43バーツで始まり、当日の予想レンジは32.30〜32.55バーツとされた。前夜から小幅な下落基調で推移しつつ、一部ではドル安を受けて反発する場面もあった。
米国9月のADP民間雇用統計が市場予想に反して3万2000人減となり、連邦準備制度理事会(FRB)による年内2回の利下げ確率予測が90%に上昇。2026年は3回の利下げ確率予測が66%に達した。一方で、ISM製造業購買担当者景気指数(PMI)が予想を上回る49.1となったことで、ドルは再び反発した。
金や原油価格の下落もバーツ安を促す要因となっている。ただし、相場は32.50の抵抗線を明確に突破できず、方向感は限定的である。米政府機関閉鎖に伴う統計遅延で市場参加者は情報不足の状態にあり、短期的な見通しは不透明とされる。
世界市場では米株や欧州株がハイテクや医薬を中心に上昇。米10年債利回りは4.09%まで低下した。市場ではリスクオンムードが続き、金は反落、原油は買い戻しが見られた。アジアでは日銀の年内追加利上げの能性が76%と織り込まれている。こうした国際環境が当面のバーツ相場に影響を与えるとみられている。
