【経済】エクニティ財務相が5本柱政策を発表4カ月で景気立て直し狙う
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9月30日、国会で開かれた施政方針演説において、エクニティ副首相兼財務相は「4カ月で景気を押し上げる」ことを掲げた5本柱政策を発表した。
同財務相は「輸出減速、個人消費のマイナス、投資停滞の中で成長を支えるのは政府支出のみだ」と指摘。第3四半期のGDPは1.7%成長、第4四半期は0.3%に低下すると予測されており、早急な対策が不可欠と強調した。
政策の5本柱
1. 景気刺激と観光振興:「Let’s Go Halves Plus」による購買支援、地方都市観光への税優遇。
2. 家計債務対策:金融機関と連携した不良債権処理、新信用評価モデル導入。
3. 中小企業支援:信用保証公社による500億バーツ保証枠、税還付加速。
4. 貯蓄拡大:宝くじ購入に貯蓄連動制度を導入、毎月の国債販売強化。
5. 未来産業育成:バイオ農業、AI、EVなど新産業投資を推進。
財源は追加国債に頼らず、既存予算のうち250億バーツの経済刺激枠と190億バーツの中央予算を充当する。エクニティ氏は「短期刺激と長期改革を同時に進め、景気を泥沼から引き上げる」と強調した。
国家経済社会開発評議会(NESDC)によると2025年の家計債務比率はGDP比87.4%に達しており、金融安定への配慮も求められている。5本柱政策は即効性と持続性の両立が試されることになる。
