【貿易】タイ輸出が想定を超える伸び 商務省が通年見通しを上方修正へ
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タイ商務省は、2025年の輸出が当初予想を上回るペースで拡大していると報告した。世界的な需要回復とバーツ相場の安定が寄与し、主要市場からの受注が増加しているという。とくに自動車部品、電子機器、農産品の輸出が堅調であり、年間目標の上方修正が検討されている。
今年1〜8月の輸出額は前年同期比でプラスに転じており、ASEAN向けと米国向けが伸びた。ただ、米国向けは関税変更前の駆け込み輸出も影響している。対中国輸出は電子部品やゴム製品が堅調だった。輸入額も上昇したが、経常収支は黒字を維持している。
通関手続きの電子化や輸送インフラ整備が進み、輸出企業の負担軽減も効果を上げている。さらに、原油価格の軟化に伴い製造業のコストが抑えられ、競争力を高める結果となった。政府は第4四半期もこの傾向が続くと見込んでおり、輸出目標額を上方修正する準備を進めている。
