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【三面】安居明け祭りで花火事故相次ぐ コンケン県で子供4人が重傷負う

タイ東北部コンケン県シーチョムプー郡でこのほど、安居明け(オークパンサー)を祝う祭りの際に打ち上げられた花火の不発弾を拾って遊んでいた子供たちが爆発に巻き込まれる事故が起き、7歳から10歳の子供4人が大けがを負った。警察によると、爆発は村の広場近くで発生し、うち1人が重度のやけどで集中治療を受けることになった。

現場検証の結果、花火は地元業者が製造したもので、打ち上げ後に点火せず地上に落下した「不発弾型花火」であることが判明した。子供たちは祭りの翌朝、残された筒状の花火を拾って火をつけたところ、内部に残っていた火薬が爆発。爆発音は数百メートル先まで響き渡り、周囲の家屋の窓ガラスが割れるほどだった。

タイ警察庁は事故を受け、花火の製造・販売業者に対し安全基準の順守を再度指示。内務省地方行政局(DLA)は、「宗教行事や祭礼で使用される花火は事前に地方自治体の許可を得る必要がある」と強調した。現場の業者は無許可販売の疑いで捜査対象となっている。

タイでは毎年、安居明けの時期に花火や爆竹による事故が多発する。保健省によれば、2024年の同時期には全国で37件の火薬事故が報告され、負傷者は54人に上った。特に東北部では、伝統的な「ロケット祭り(ブーン・バンファイ)」の文化が根強く、家庭や地域行事で手製花火が使われるケースも少なくない。

タイ教育省は今回の事故を受け、全国の学校に対して「不発花火に触れない」「祭り翌日は子供を一人で外出させない」などの注意喚起を出した。また、地元メディアは「祝祭の喜びが悲劇に変わることのないよう、安全教育の徹底が急務だ」と警鐘を鳴らしている。

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