【IT】バンコク大学がアリババとAIラボ設立 実践教育で人材育成を加速
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タイの私立バンコク大学(BU)は、中国アリババクラウド社との協力で「アリババクラウドAIラボ」を設立した。民間大学としては国内初の試みで、産業界が求めるAI・ビッグデータ人材を育成する。
同ラボはアリババクラウドの「Academic Empowerment Programme(AAEP)」の一環として、BUキャンパス内図書館棟に開設された。学生は無料で公式トレーニングや資格取得ができ、アリババのグローバル技術エコシステムに直接アクセスできる。
BUはすでに国際経営学部(BBA)などでマーケティングテクノロジー、データ分析の演習を導入しており、アリババの講師と合同ワークショップを実施している。大学側は「AI技術を学問ではなく“実務スキル”として定着させる」として、教育の商用応用を重視する姿勢を示した。
アリババクラウドは低遅延通信・強固なセキュリティ・迅速な災害復旧などを強みとしており、BUは同社のET Brains技術を用いた解析教育を展開する予定である。
また、クラウド上でのデータ保護と倫理教育もカリキュラムに組み込み、産学協働による「AI倫理・ガバナンス教育モデル」を構築する方針である。 タイのデジタル経済社会省(DES)は、2026年までにAI・データ人材10万人の育成を目標に掲げており、本ラボはその政策に合致する。
BUの幹部は「AIラボを起点にタイからグローバル人材を輩出したい」と述べ、アジア域内の学生交流や企業研修にも広げていく考えを示した。
