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【政治】国際詐欺組織とのつながり疑われた副財務相が辞任表明

タイのウォラパック副財務相は10月22日、国際詐欺組織との関係が報じられたことを受け、捜査の障害となりたくないとの理由で副財務相を辞任した。ウォラパック氏はアヌティン首相とエカニティ財務相に辞意を伝え、職務を離れることで「事実関係を明確にする」と述べた。

疑惑は海外メディアの記事が発端で、同氏とその妻が詐欺組織と関係していたとの報道が出た。なお、ウォラパック氏は、記事の筆者であるジャーナリスト、トム・ライト氏に対し法的措置を検討している。

財務省関係者は「辞任は本人の判断であり、捜査の独立性を保つ目的」と説明。タイ中央銀行(BOT)は同日、「違法送金や金融犯罪の疑いがある場合には、金融情報取引委員会(AMLO)と協力して徹底的に調査を行う」との声明を出した。

近年、タイでは仮想通貨や電子送金を悪用した国際詐欺事件が増加しており、2024年のBOT報告書によると、関連不正送金の摘発件数は前年比で約1.8倍に上っている。今回の辞任劇は、政権発足直後の政府の信頼性にも相当の影響を与えるとの見方が支配的だ。

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